［エルベシャプリエ］は、1976年にデザイナー自身の名前を冠したブランドとしてパリで生まれました。創業時はデザイナーがアメリカ留学の際に出会った機能的なバッグに着想を得て、ナイロンを表地に使い、自動車のシートベルトをグリップにしたカラフルなダッフルバッグを発表しました。当時あまり使われていなかった素材であるナイロンをファッションに取り入れ、サドルステッチを施すことで、より耐久性の高いバッグを作りあげました。

その後、カラフルなデイパックを発表すると、オシャレなフランスの学生の間でブームに。そして1985年、現在もブランドのアイコンとして知られる「舟形ナイロントートバッグ」の生産をフランスで開始すると、世界中で人気を博すようになりました。

ブランド内ではさまざまなシリーズが展開されていますが、基本的なサイズや形は共通しています。

舟形トートバッグは、正方形の広めなマチがついており、スマートな見た目のわりに荷物をしっかり収納できるのが魅力です。また、バッグの口が大きく開くため、中が見やすく荷物が取り出しやすいのもポイントです。

代表的なラインとして「Nライン」、「Cライン」、「GPライン」がありますが、その中で最も歴史があるのが1985年に誕生した「Nライン」。誕生からずっと同じデザインのままで作られている定番ラインで、現在でもロングセラーとして根強い人気を誇っています。ナイロン素材でできたこのシリーズは、丈夫で長く使えるだけでなく、色の美しさが引き立っていることも特徴です。カラーリングは基本的にシンプルなツートーン。毎シーズン色の組み合わせが変わるバリエーションの豊富さも魅力のひとつです。

90年代に発表された「Cライン」は、コーデュラナイロンを使用し、通常のナイロンより引き裂き、摩擦に強く、しっかりとした質感と発色の美しさが特徴です。「Nライン」とともに定番ラインとして人気があります。

2005年に発表された「GPライン」は、内側にキャンバス、外側はPVCコーテッドキャンバスを使用しており、最も高級感があるシリーズです。レザーのような見た目ですが、雨に濡れても大丈夫。軽量で耐久性にも優れています。高級感のある佇まいから、オケージョンシーンにも活用できるエレガントなラインです。

このように、一口に「エルベシャプリエの船形トート」と言ってもさまざまなバリエーションが存在していることからも分かるように、このデザインはブランドのシグネーチャーであり、多くの人に愛されてきたことを物語っています。

近年では、いろいろなセレクトショップの別注商品も発売されており、また、限定カラーのバッグ、限定カラーのタグ等、その時にしか手に入れられないものも多く出ています。さらにチャーム、ショルダーストラップなどのカスタム用アクセサリーも発売されており、40年経った現在でもまだまだ新しい発見があります。

軽くて丈夫な素材、飽きのこないシンプルなデザイン、使いやすいサイジング、美しいカラーリング。年齢、ライフスタイルを問わずどんな人にもフィットする。流行りものではなく長い間使い続け愛用できるのが［エルベシャプリエ］の船形トートなのです。

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