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[MM6]女性のための衣服からその先へ
Buyer's VOICE

Profile
NISHIKAWA
なんばパークス店 / バイヤー
Spic&Span、IENAなどキレイめカジュアルなセレクトショップブランドや77circaなどユーズドミックスなスタイルが好きです。 「一日を楽しく過ごせるか」「自分にとってのベストバランス」にこだわってコーディネートを考えています。みなさんのお洋服へのこだわりをぜひお聞かせください!一緒にファッションを楽しみましょう。
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[メゾンマルジェラ]について

[エムエム6]を知るにあたり切っても切り離せない[メゾンマルジェラ]との関係についてまずはお伝えしていきます。
1988年マルタン・マルジェラが[メゾンマルタンマルジェラ]としてパリで設立。翌1989年に春夏パリコレクションでデビューを飾りました。2015年、ジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターに就任したのを機に現在のブランド名「メゾンマルジェラ」に変更します。
[メゾンマルジェラ]のテーマは「アンチモード」。モードとは最先端の流行やデザインをさしており、ゆったりとしたデザインが流行った90年代に疑念を抱いたデザイナーのマルタン・マルジェラが真逆のタイトなシルエットのパンツやジャケットを発表し、一躍話題となりました。
[エムエム6]と[メゾンマルジェラ]の関係

[エムエム6]の正式名は[MM6 Maison Margiela(エムエムシックスメゾンマルジェラ)]。
1997年に[メゾンマルジェラ]から独立した「女性のための衣服(ガーメント)」として誕生しました。
メインラインである[メゾンマルジェラ]よりもカジュアルでストリート要素がありつつ、リーズナブルな価格設定で[メゾンマルジェラ]への入門としても個人的におすすめです。
スポーツウェアやグラフィックプリント、幾何学的なデザイン、ベーシックなTシャツやデニムなど展開している点も[メゾンマルジェラ]と違った部分です。
ウィメンズウェアラインとして立ち上がったブランドではありますが、シンプルなデザインや小物も多く展開しており、さらに近年ではメンズラインもスタートしたことにより、ジェンダーレスで親しまれています。
こだわりのブランドロゴ

[メゾンマルジェラ]との違いはブランドロゴにも表れています。
[メゾンマルジェラ]ではおなじみの「4ステッチ」「カレンダータグ」。タグの四つ角のみを縫い留めたシンプルなもの。
カレンダーのナンバリングでブランドの各ラインを表しており、丸で囲われた番号が属するラインとなっているため、知る者のみが理解できる特別感があります。

一方、[エムエム6]は縦方向に縫われた「水平ステッチ」となります。どちらも「ブランドにとらわれることなく、服そのものを見てほしい」という思いから、タグを見ただけではどこのブランドかわからないようになっています。
しかしながら、いまやデザイナーの想いとは裏腹にこのブランドタグ自体に価値が生まれており、少し複雑さを覚えます。
アイコンバッグ “ジャパニーズバッグ”

今や街中でもよく見かけることが多くなったバッグですが、始まりは2009年秋冬コレクションに遡ります。
デザイン性に目が行きがちですが日本人ならば名前にもぜひ注目したいところ。バッグ名に「ジャパニーズ」という言葉がつけられている通り日本とゆかりがあります。
デザイナーが日本への旅行中に出会った「折り紙」から着想を得て制作されました。

2枚の折り紙を三角形になるように組合せ作ったような三角形のシルエット、角につけられたスナップボタンを留めることで一つの完成した物体を自在に形を変えて使用できる構造をみると、「折り紙、なるほど」と頷けます。
と同時に日本人として誰もがなじみ深いものからあの人気バッグが生まれたと思うとなんだか感慨深く誇らしい気持ちにさえ感じさせられます。
現在も素材やサイズを変えてバリエーション豊かに展開され様々な人々のニーズにこたえ続けています。
コラボレーションにも注目

オリジナルアイテムはもちろんですが、[エムエム6]でもこれまで人気ブランドとのコラボレーションがなされ度々話題となってきました。
[エムエム6]の代表作 “ジャパニーズバッグ” × [イーストパック]もそのひとつ。
双方の良さを詰め込んだデイリーユースに最適なバッグと言っても過言ではありません。

“ジャパニーズバッグ” の個性はそのままにバックパック仕様のナイロン生地に、デイバッグに備わっているフロントポケットを掛け合わせたトートバッグ。
それぞれのネームタグが表に縫い付けられていることで、アウトドアなカジュアルさも加わりどんなスタイルでも持ちやすく、手にとりやすい印象を与えてくれました。
最後に

[メゾンマルジェラ]から独立したライン「女性のための衣服(ガーメント)」として誕生してから27年あまり。
時代の流れとともに着る人自身が自由な発想で本当に着たいものを選択していく時代に突入し、[エムエム6][エムエム6]もいまでは世代やジェンダーに囚われず幅広い層から愛されるブランドとなりました。
“ジャパニーズバッグ” だけでなく、小物類、衣類などもデザインによって幅広い方にお試しいただけるものもありますので、ぜひ[エムエム6]の魅力を味わってみてください。